ポージング

今更なんですが、これは「ニケ像」です。ギリシャ神話の勝利の女神です。スポーツブランド「NIKE」の名前の由来にもなっています。もともとは、船の先端(船首)に据えられていた彫刻です。

これは、紀元前2世紀頃に制作された彫刻です。2500年近く前の作品ですが、現代の私たちが見ても、その美しさに圧倒されます。私は、この像を単なる美術作品としてではなく、「ポージングの教科書」として見ています。頭部や腕は失われています。しかし、その分、肩・胸・腰・脚が生み出す身体のラインや重心の移動、そして風を受ける衣の流れに、作者が何を表現したかったのかが見えてきます。

ポージングとは、身体で感情や意思を伝えることです。その本質は、2500年前も現代も変わっていないと私は考えています。このホームページでは、美術史や写真撮影、そして長年のモデル撮影で培った経験をもとに、「なぜ、そのポーズは美しく見えるのか」を、できるだけ分かりやすく解説していきます。ポージングには決まった形はありません。しかし、見る人が「美しい」「力強い」「優しい」「可愛い」と感じる理由には、必ず身体の使い方があります。その答えを、2500年前のニケ像から一緒に探していきましょう。

最初に言いますが、「このポーズは良い」「このポーズは悪い」という安直な判断ではありません。よりコンテ(方向性)に近づけにはどうしたらよいか。それと、ポーズのバリエーションを増やし身体を自由にさせることが目的です。

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